さりげない気配りや品格を感じる言い回し

あなたは子どもの頃、
どんな大人になることをイメージしていらっしゃったでしょう?

見た目、生活の質、立居振る舞い…

今、あの頃イメージしていた「オトナの女性」でいらっしゃるでしょうか?





改めまして、こんにちは。
フリーアナウンサーの藤本 えりです。

えぇ声トークラボを主宰し、
『声と話し方を磨いて、なりたい自分になる』そんなお手伝いをしております。



先日、名刺交換の場で、
先輩アナウンサーが読み方の難しいお名前のクライアントに

「不勉強で恐れ入ります。どのようにお読みしたらよろしいでしょうか。」

と言っているのを耳にして、
美しい物言いだなぁと感じ入りました。


「大変失礼ですが、読み方を教えていただけますでしょうか?」
これでももちろん、間違いではありません。


ですが、
「40代のオトナの女性」として、
「年齢相応の挨拶ができているかしら・・・」
とまだまだ、心配になることがある私です。



言葉には思考があらわれ、
品格が出ると言われます。


そして、声は人なり、
という言葉があるように、

それを音として届ける声も、磨くことが大切だったりします。



人前で話す時、
少しはかしこまったりしますが、
言葉や声は急に変えられるものではないんですよね。

人前ではなくとも、
春は初対面の場面も多い季節です。

オンラインで講座などをなさっている場合は、
毎回、画面越しに初めましての方と話される方もいらっしゃるかもしれません。

4月に向けて、
今回はさりげない気配りや品格を感じる言い回しを考えてみたいと思います。



使い慣れた言葉や表現に、
さらに磨きをかけていただけましたら幸いです。



例えば、「すみません」「どうも」といった言葉。

ついつい便利に使いがちではないでしょうか?


万能のように感じてしまうこともありますが、

全てを同じ言葉で表現してしまうと、
伝えたい気持ちがぼやけてしまったり、
カジュアルな言い回しとなってしまい、

相応しくない場面もあります。


・お礼を伝えたい時
  ↓
「ありがとうございます」


・謝りたい時
  ↓
「申し訳ございません」


・遠慮する気持ちを伝えたい時
  ↓
「恐れ入ります」


・建物の中の人を呼ぶとき
  ↓
「ごめんください」


些細なことですが、つい便利に使ってしまいがちな
「すみません」や「どうも」を見直してみること、 

これも素敵なオトナ女性の言葉遣いへの一歩なのではないでしょうか。


心が変われば、態度が変わる
態度が変われば、行動が変わる
行動が変われば、習慣が変わる
習慣が変われば、人格が変わる
人格が変われば、運命が変わる
運命が変われば、人生が変わる


名キャッチャーであり、
分析野球で知られた監督、故野村克也氏の著書「野村ノート」に
ヒンズー教の教えとして記されている言葉です。


 野村ノート (小学館文庫)
 詳細はこちら: https://www.amazon.co.jp/dp/4094084479/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_5Z0KCCCSGQAPE5NCCAP9


人というのは、
放っておくとネガティブな思考が優位になるのだそうです。


これは懐疑的になることで、身を守ろうとする心の動き、
そんな生物学的に必要なことだそうですが、

「ありたい自分」を実現していく上では、
できるだけ前向き思考でいきたいところです。



大人気の飲食店では
「お待たせしてしまいます。」とは言わず、
「できたてをお持ちいたします。」と言うように教育を受けるんだそうです。

受け手にとっても、待つときの心持ちが変わりますよね。



そこで、具体的におすすめなのは、
「言い換え表現」を心がけること、です。

例えば、
「そんなことをするなんて、ありえない!」と言いたくなったとします。
その言葉を、ほんの少し飲み込んで、

「ありえない」
  ↓
「思いもつかない考え」こう言い換えてみてください^^


「それは思いもつかない考えだね! 
どうやったら思いつくのかしら??」

続いて出てくる言葉が、なんとなく肯定的に変わってはいませんでしょうか?



「消極的」
  ↓
「慎重派・思慮深い」


「下手くそ・失敗」
  ↓
「伸び代だらけ」


「仕切りたがる」
  ↓
「頼りになる・姉御肌」


「歳をとる」
  ↓
「歳を重ねる」


いかがでしょう。


簡単なことかもしれませんが、
聞いている側も、言葉を放った本人も、
心持ちが変わるのではないでしょうか??

小さなお子さんへの言葉がけとしても、
「早くしなさい!」と言うよりも、
「早送りしてみよっか!」の方が、

俄然、動きが変わるかもしれませんよね^^

普段からなるべく明るい気持ちになれるような
言葉の習慣を心がけたいものです。


言葉を使うことは、毎日何気なく行っていることかもしれません。

ですが、そこには言葉の癖、表現の癖、思考の癖が、必ず出ます。

だからこそ、日常から、自分の言葉を正したり、
言葉や表現に心をとめておく。

そうすると、さりげない気配りが感じられる話し方、
品格のある話し方に磨きがかかってくるのではないでしょうか。


もうすぐそこまで春を感じる季節になりました。
新たな出会いも多い季節、言葉も味方につけて、
あなたをさらに魅力に魅せられたら素敵ですよね。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。




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《プロフィール》
藤本 えり 
フリーアナウンサーであり、傾聴コミュニケーションのインストラクター滋賀県出身。
神戸の大学に進学後、ANAの地上職として関西国際空港に勤務。
グランドスタッフ、秘書業務を経て、結婚・出産後、フリーアナウンサーの道へ。
関西では、太閤園などホテルでのディナーショーを中心に活躍。
同時にビジネスマナーや接遇の講師として専門学校や大学で接遇の講義も行う。
2012年住み慣れた芦屋・甲陽園から横浜へ転居し、活動の場を関東へと移す。
以降、官公庁や外資系企業、医療系メーカーを中心とした講演会やシンポジウムの司会に抜擢され、
新型ウィルス感染拡大までは、300名から1000名規模での表司会を経験。
現在はWEBシンポジウムの司会を中心に、年間100件余りの受注を受ける。
自身の司会案件のほか、航空業界での人脈を生かし、キャスティング業務も請け負う。
講師としては、専門学校にてマナーの検定講師のほか、
傾聴コミュニケーション協会のインストラクターとして、
「聴く」ことを土台としたコミュニケーションの重要性をお伝えしている。