リトルブラックドレスの秘密

こんにちは、
ファッションコーディネーターの井川真弓です。

ファッションから暮らしを彩るコラムをお届けしています。




少し前はアウターを羽織らなくてもよいほど暖かい日が続いていましたが、
ここ数日はまた肌寒い日が戻ってきましたね。

気温に合った服を選ぶというのはなかなか大変なもので、
「忙しい朝に限って、なかなか着ていく服が見つからない。」

こんなこともあるのではないでしょうか。

そんな時、
「あー、もう時間がない!とりあえず黒!」と
無難な色として「黒」を選ぶことってありませんか?

実は、「黒の服」というのは
歴史的にとても格式高い色で、

今のようにカジュアルなシーンで着られるようになったのは
20世紀に入ってからのこと。

そこに至るまでには
長い歴史と革命の物語があるのです。

今日は、
そんな黒にまつわるエピソードをお届けしてまいります。



ファッションの背景を知ることで、
忙しい毎日の中での服選びがいつもよりちょっと楽しくなる。

そんな気持ちになっていただければ嬉しいです。



皆さんは、
リトル・ブラック・ドレス(Little black dress)という言葉をご存知でしょうか?


リトルブラックドレスとは、
黒一色で装飾の少ないドレスのこと。

シンプルな黒のワンピースをイメージしていただくとよいと思います。

黒のワンピースというのは、
元々西洋では喪服として使われていたものだったのですが、

それをモードなファッションとして発表したのが・・・


あの有名なココ・シャネルです。



1926年のコレクションで発表されたリトルブラックドレスは、
世間をあっと言わせ、
それまでの「喪服」という概念を覆す、まさに革命でした。


「モードなファッションとして黒を着る」

シャネルの提案したリトルブラックドレスは、
黒いワンピースの代名詞となり、

オードリー・ヘプバーンはじめ
多くの女優やセレブが着用し、

今もなお、時代を越えて愛されています。

少し前に比べて最近はあまり見かけなくなりましたが、
歴史や背景を知ると、モノの見方も変わるかもしれませんね。

ちなみに・・・
「無難」「なんにでも合う」と思われやすい黒ですが、

実は、ファッション業界では黒が一番難しいと言われています。  

その理由はズバリ、
「質」がはっきり出てしまうから。

素材次第で高級感が出ることもあれば、
安っぽく見えたりもするので、

黒を選ぶ際は素材にも注目してみてくださいね!


それでは本日はここまで。

次回は黒とよく似た色、
ネイビーについてお伝えしていきます。

どうぞお楽しみに♡



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<プロフィール>
井川真弓
兵庫県神戸市在住 2児の母。
大学卒業後、アパレル企業に入社。
服は好きだけどイマイチおしゃれに見えないのが悩みだったが、
5,000人以上を接客し、ディスプレイや商品管理を担当する中で
魅力的にみえるセンスのコツを学ぶ。

専業主婦時代を経て、
現在はファッションコーディネーターとしてオンライン講座を中心に活動中。

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