8月「琥珀(こはく) 」季節の表現を愉しむ和菓子
こんにちは。
「お抹茶コミュニケーションSUI」冨田尚子です。
連日白熱の東京五輪をイメージして
五色の琥珀糖をつくりましたがかわいく撮れず…
※後日リベンジさせていただきます♡
《琥珀羹と琥珀糖》
琥珀羹は透明感のある質感を生かし
そこに練り切りなどを流しこんで、
いまなら川や夜空など季節の表現を愉しむ和菓子です。
夏場に多くの店頭で見られます。
なかでもSUIでお気に入りなのが
亀屋則克「浜土産(はまづと)」
ひのきの葉である檜葉(ひば)をあしらった籠に
蛤の貝殻が美しく並べられてそれは風情があるんです。
蛤を器にしてなかには琥珀色の錦玉羹
そして味噌風味の浜納豆が一粒あしらわれています♡
海岸から離れた京都において海辺のお土産を
イメージさせるお菓子を初代が考案されたそうです。
冷やしていただくと琥珀羹(=錦玉羹)の甘さと
味噌風味の納豆独特の香りが口いっぱいに広がって…
最高なんです!!
貝殻を開いて空いた殻ですくっていただく趣向を
ご提案されるあたりも面白くありませんか♡
夏のごあいさつにも重宝しています。
お子さまから年配の方まで幅広く喜んでいただけますよ。
日保ちが常温で6日 、冷蔵で8日というのも非常にありがたい
SUIの夏定番のお菓子です。
※販売期間は、5月上旬から9月中旬琥珀羹は、
煮溶かした寒天に砂糖や水飴などの甘味を加え、
固めたものですがいまご説明した通り「錦玉羹」とも呼ばれたりします。
琥珀羹を乾燥させたものが、
「琥珀糖」乾燥した砂糖が結晶化してシャリシャリした表面と、
内側の寒天の弾力あるゼリーのような食感が愉しめる和菓子です。
美しい宝石のような琥珀糖にリキュールを入れたり
アレンジしたものを作ることもできます!
今月は琥珀糖の基本的な作り方をご紹介いたしますね。
いまInstagramなどメディアでも人気の「琥珀糖」
まるでビジューのような輝きが美しくて虜になります。
材料
- 糸寒天……5g
- 水……200cc
- グラニュー糖……350g
- 色付け用の食用色素
- シロップ(かき氷用など)……適量
- リキュールなどお好みの香料…大さじ1/2程度を目安にお好みで
※なくてもOKです!
(下ごしらえ)
糸寒天を6時間〜1日ほど水に浸します。
《作り方》
- 糸寒天を水から引き上げ、水気をよく切ります。
鍋に移して、水200ccと糸寒天を入れて中火にかけます。 - 完全に煮溶かしたら、ざるなどで一度こします。
こしたものにグラニュー糖を入れ、
糸を引くようになるまで弱火で煮詰めます。 - 容器にお好みのシロップを入れ、
煮詰めた琥珀糖のもとをゆっくりと注ぎます。 - 冷蔵庫で30分ほど冷やします。
十分に固まってから容器から出し、切り分けます。
手でちぎってもビジュー感を演出できます。
クッキングペーパーに広げ、3〜4日乾燥させます。
表面がパリッと乾燥したら完成です!
琥珀羹の状態で直ぐに食べる事も出来ます。
数日間、広げて冷蔵庫や風通しのよい日陰で丁寧に乾かすと
外側はシャリシャリして内側は柔らかく弾力ある美味しさが愉しめますよ♡
わたしはおやつに冷抹茶といただくのがお気に入りです。
夏ならではの和の美味しさに触れることは
日本人に生まれた自分を深く満たしてくれます。
美しい色彩や意匠とよばれる和のデザインに
改めて出会う時間をお愉しみくださいませ♡
緊急事態宣言のなかまたこの酷暑のなかで
アスリートやサポートに関わるすべての皆さまを応援しています
一口羊羹が和のスナックとしてオリンピックで
提案される予定だったそうですが…
和菓子が改めて多くの方の目に触れてますます愛されることを願っています♡
アスリートの皆さま運営に関わるすべての皆さま
引き続きこれまでご準備した力が発揮できますように
出典:中山圭子 『事典 和菓子の世界』 岩波書店
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交流が出来ます。
《プロフィール》
冨田尚子
テーブルで軽やかに豊かに愉しむ茶道
《お抹茶コミュニケーションSUI》代表
国内外のべ1300名以上の方に、テーブル茶道を指導。
日本橋三越本店にて継続講座や、イタリア大使館主催の文化イベントにも登壇。
以前は広告制作やフードコーディネーターとしても活動。
スイーツコラムでは、
美しく美味しいだけではない、
季節にあわせたスイーツの背景やエピソードをご紹介します。
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