今、私ができること
こんにちは!
竹内なつみです。
不定期で認知症となった母との10年の歩みと
脳神経外科専門病院で勤務した経験、
保健師の知識も盛り込み、
認知症や介護に関する情報をお伝えしています。
今日はR-doorコラムニストである
フリーアナウンサー藤本 えりさんのご紹介で
ご縁をいただいたご住職から案内をいただき、
お寺へうかがいお菓子などの 寄付をしてまいりました。
いつも子どもたちが食べてるおやつ。
おやつを毎日食べられない子がいて
食べさせてあげられないことに
心苦しく思っているお母さん、
お父さんがいらっしゃる。
今日持参したおやつを手にしていただけたご家族が
ほんの少しでも目を緩ませる時間を
過ごされますようにと願うばかりです。
最近、私が手を伸ばせる範囲で、
確実に手を差し伸べられることを
大事にしていきたいと思っている中で
今日のひとつの行動は大切な一歩でした!
母が認知症になり、進行していくと同時に気になったことは
母の友人や 近所の方々の反応でした。
認知症であることが広まってしまうと
同じ商品を何度も売りつけられたりなどの
詐欺に合うこともあり、
軽々しくカミングアウトすることはできません。
でも、家族だけで頑張ろうとすると
とてもしんどいんですよね。
わが家は16年、犬を飼っていたのですが
ご近所の犬の散歩仲間の方々は
母の認知症がだいぶ進んでもなお、
快く助けてくださいました。
母のお世話をお願いしたのではなく、
ただ今まで通り犬の散歩を
おしゃべりしながら一緒にしてくださったり
母が困っていそうな時に声をかけていただけたり
時には私にも「大丈夫?」と
声を掛けてくださったんです。
なかなか人に打ち明けられない介護。
こんな風に少しでも
寄り添ってくださる方がいてくださるだけで、
すごく心温まります♪
私が最近、ちょっとばかり
勇気を出してしていることは、
すれ違うご高齢の方に挨拶をすること。
ご高齢の方は私の知る限り大半の方が
マスクを深々とされているので
表情がわからないのですが
「おはようございます」
「こんにちは」
と声を掛けるとハッとこちらをみて
大半の方が返事をしてくださり、
「今日も暑いですね。」など
お話を続けることもあります!
そして、世間話までできるようになったのが
近所の70代くらいの女性。
今では草むしりのお手伝いをしたり
育てられているお花のおすそ分けを
いただいたりする仲になりました!
挨拶から始めて5か月です。
この女性が認知症になったら何かしたい!
という訳ではないのですが、
何か困っていたり、力が必要な時、
私で役に立てるのならと思っています。
持ちつ持たれつ、お互い様。
地域で支え合うことっていいなと思うんです!
介護で疲弊していた私への
「大丈夫?」との一声も
きっとちょっとしたことだったのかもしれないのですが、
私にとっては救いになったように
私のちょっとしたことが、
誰かの救いになるかもしれないと思うと
ほんのちょっとだけ勇気をもって
声を掛け続けようと思っています。
そして、認知症介護者の集まりが
近くにあることを知って
少しでもお役に立てればと思い、
来月は集まりに参加してみることにしました!
自分の手が届くところの人に手を伸ばすこと。
母を施設の方にお願いをした今、
私ができることだと思っています!!
▶︎過去のコラムはこちら
https://rdoor-official.com/category/column/takeuchinatsumi/
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【プロフィール】
保健師資格を有する看護師。
脳神経外科専門病院、超急性期・急性期にて勤務後、
看護とは何か、患者さんの体の変調に伴う感情の変化を研究すべく、
大学院へ進学。
修士課程卒業、博士課程中退。
大学院入学と共に、実母の認知症状が現れ始め、
学業、仕事、ワンオペ育児と介護に奮闘する。
現在は、看護師として勤務しつつ、
ミセスコミュニティーR-door副代表を務める。