目上の方にムッとされない相槌、できていますか?
思いの伝わるコミュニケーションコラム
フリーアナウンサーの藤本 えりです。
えぇ声トークラボを主宰し、
『声・ことばと伝え方を磨いて、
なりたい自分になる』という
お手伝いに加えて、
マナー講師として専門学校での
非常勤講師や医療施設などで
接遇研修講師を務めています。
さて、あなたは「目上の人と話すこと」に
自信はおありですか??
(そんな問いかけをしておきながら、
私もまだまだ道半ば、日々、
鍛錬を積んでいる身です。)
「心地よく会話を弾ませる力」には、
ポイントがいくつもあると考えています。
「会話のテンポ」や「声のトーンや表情」、
「話の聴き方」もありますし、
「話題の選び方」も重要ですよね。
今回はそんな中でも、
「目上の方と気持ちよく話が弾むための相槌」に
注目してみました。
今でこそこうして、
接遇マナーやコミュニケーションの講師として
お伝えしている身でもありますが、
実は私、
航空会社に就職し接遇を学び始めて間もない頃、
苦々しい失敗をしたことがあります・・・。
当時、関西国際空港での地上職として勤務していた私は、
一定期間の座学を終え、
OJTという実習スタイルの研修に入りました。
先輩の話をメモを取りながら
それはそれは熱心に聞いていたつもりでした。
ですが、、、
ある相槌ばかりを何度も打ちまして、
その結果、
「私はあなたの先輩なのよね??」と
瞳の奥が笑っていない表情の先輩に
トーンの低い声で聞かれてしまったのです。
「⁈⁈⁈⁈」
キョトンとなった私に、
先輩は冷静に教えてくださいました。
何度も私が繰り返すことで
ひっかかった相槌とは・・・
「なるほど」の一言だと。
今でこそ、わかります。
これはいけませんでした。
何度も使ってしまっては、
「ちゃんと話を聞いているの?」と
感じられてしまいますし、
目上の人に対して多用してしまうと
尊大で横柄な印象を与えてしまう相槌なんです。
では、言い換えるには、
他にどんな相槌が思い浮かびますか??
まずはシンプルに「はい。」と
素直に聞くこと。
返事の基本は「はい。」です。
この返事でもあり相槌でもある「はい。」も、
矢継ぎ早に沢山言いすぎてしまわないように
注意は必要ですね。
他には、「確かにその通りですね。」
ですとか、「まさしく、その通りですね!」や、
「おっしゃる通りです。」といった言葉を
挟んでみると良いでしょう。
「おっしゃることはごもっともです。」という
言葉も目上の方に向けて良さそうです。
この言葉はクレーム対応の場面でも
「まず相手の話を受け入れる」という
姿勢を示すのに大変、効果的です。
「相槌」は「愛づち」だ。
という言葉があります。
「愛のある相槌」は、
丁寧にお相手の心に届き、
心の内を明かす鍵にもなり得るでしょう。
そして、言葉には人柄が滲みます。
あなたのお人柄が滲む相槌で、
目上の方にも愛され、
「できる!」と思われる会話力を磨くこと、
是非、意識なさってみてください!
今回も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
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〈プロフィール〉藤本 えり
「えぇ声トークラボ」主宰の現役フリーアナウンサー。
「ことば」の大切さを実感し、「話す」ことや
「声を出すこと」を少人数グループレッスンや
パーソナルレッスンでサポート。
官公庁や企業を中心とした講演会や
1000人規模のシンポジウム司会に抜擢され、
年間100件近くの受注を受ける。
マナー講師歴は10年、専門学校にてマナーの検定講師や
非常勤講師としても活動しており、
コミュニケーションの重要性をお伝えしている。
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