フランス大人社会の区別
みなさま、こんにちは!
フランス・パリ在住、美たしなみマナーコンサルタント金澤優子です。
「日本は、世界でも有数の 公平、平等な国 です」
これは、イギリス在住当時、
フィニッシングスクールに通いだした頃、
校長から幾度となく言われた言葉。
でも、最初は少しもピンとこなかった。
あれから20年近く。
今なお、ヨーロッパでは、
生まれた環境、階級によって就ける職業はある程度、
決まってしまうと感じる。
不平等な社会。
たとえば、
英国の某有名デパートでは、
新卒で入った新入社員でも、
最初からマネージメントクラス扱い。
決して、
売り子にはならない。
社会の中にある
区別
それは、家庭の中にもある。
今回お話しする、
シリーズの二回目は、
家庭の中の【区別】
国際社会における【日本の子育て】なんて切り口で、
話をする時、真っ先に言われることは、
どんなことかご存知でしょうか?
『子供優先』
『子供に振り回される』
『川の字寝』
『たとえ泣かせても、新生児のうちから一人で寝かせる』
のが当たり前の、欧州社会の話は、
割と有名で知られた話でしょうか。
わたしが長年海外で生活をして思うことは、
日本は、何事もあまり【区別】をすることが少ない。
たとえば、仕事。
生まれた環境(階級)によって就く仕事が違う。
する仕事が違う。
なんていうことは、日本ではあまりないように思う。
経済的に困窮した環境で育っても、奨学金を得て、
弁護士や医師といった高収入な職業に就けるケースは珍しくない。
けれど、英国では、
ワーキングクラスで生まれた子供は
やはりワーキングクラスから抜け出ることは難しいと言われている。
階級差別と言うのか、階級区別という実情がある。
それから、
【子育てにおける区別】
私がアメリカで子育てをしていて、
真っ先にハッとさせられたことは、
たとえどんなに小さい子供でも、
親の会話に入ると厳しく叱られる、
ということ。
わたしがママ友と話しているときに、
相手の子供が、
私たち親同士の会話に割り込んでこようものなら、
急に、冷酷なまでに厳しい表情になり、
くるりと子供に向き合い、
『今、ママは何をしていると思うの?
今、エクスキューズミーって言ったの?
用があるなら、待ちなさい。』
とそれはそれは、冷淡なまでに、
険しい表情で子供に注意する。
それはとても子供が相手の物言いではない。
こんな光景を何度もなんども目にしてきた。
『子供だからしょうがない』と
【なあなあになりがち】な、
自分の 【ザ・日本式の子育て】が、
急に責められているように感じがして、
ドッキリさせられた。
しかし、『そんなに厳しくしなくても』
と批判的な気持ちになることもある。
それは、フランスに来てからのこと。
同じアパルトマンに住む、
大家夫妻(生粋のパリジャン)が
バスルームの改修工事を見に来てくれたとき。
私たち親が使っているマスターベッドルームに
あるバスルームには、シャワーカーテンがなく、
ほんのわずかな大理石のパテーションがあるだけ。
当然、シャワーの水が飛び散るので、
シャワーカーテンは必須だと思っていた。
『シャワーカーテンをつけようと思います』と話したら、
驚いたように、ブルーの目玉をしっかり見開いて
『カーテンは必要ありません。
ここにシャワーカーテンは似合わない』
と言ってのけた。
シャワーカーテンというプラスチック製品は
彼女の美意識にそぐわないらしい。・・
『でも、子供が入るときに、水が飛び散るので』
と説明するとそのブルーの目は、
いよいよ飛び出さんばかりに大きくなり、
『え!親のベッドルームに子供を入れるなんて!』
と異物を見るかのように驚かれてしまった・・・。
しまった〜そうだったと思ったものの、
『バスタブは、ここの部屋しかないので』
との言い訳などほとんど耳に入っていないようで、
『ジャメ!(絶対にあり得ない!)
うちでは、マスターベッドルームに
子供が入ることは決して許されていないの』
と言う。
そう、これにしたって、、、
ただの【違い】であって、、、
何も恥じることはないのだけど、
そんなに驚かなくっても・・・と、
改めてここフランスの【大人と子供の区別】
の厳しさたるや、、、
を見せつけられた次第。
もちろん親は子供を愛していないのではなく、
この大家夫妻にしたって、子供を溺愛している。
大人の空間は大人だけのもの。
決して子供は入ってはならない。
という【区別】の話。
しかしここにフランスのインテリアの美意識があらわれるよう。
【子供がいても美しいインテリアを諦めない】
(次回に続く)
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【プロフィール】金澤優子
『外国語にも海外にも無縁』のOL生活から一変、
英国フランス米国マレーシアを『サーカスのように移動生活』をする中で、
なぜ日本人が誤解されたり、バカにされてしまうのか?を知り、
『振る舞いを変えるだけで、扱われ方がガラリと変わる』
という衝撃を受ける。
現在、世界12カ国以上から年間600人以上が受講する
『美たしなみマナー&コミュニケーション』をフランスからお届けしています。
コラムでは、40過ぎから最終ステージに向かう私たち女性が身につけたい
『世界のどこでも、誰からも選ばれる、美たしなみの秘訣、海外での生活』
についてお届けしてまいります。
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