第7話 認知症の予防

このコラムは私と若年性認知症を患った母の10年をつづります。

これまでのコラム▼
第1話 いちばん縁遠い人のはずだった
第2話 怒り
第3話 手帳
第4話 敵を知る
第5話 北風と太陽
第6話 認知症の診断



こんにちは。竹内なつみです。

認知症となった母との10年間の歩みと看護師の経験と 
保健師の知識を含め、
認知症や介護に関する情報お伝えしています。




今日は皆さんにお伝えしたいことがあります!!

従来の薬では認知症の進行が止められないと
以前コラムでお伝えしたのですが…

昨年末、
ようやくアルツハイマーの進行へ直接介入することを目的とした薬

「アデュカヌマブ」がアメリカに続き、
日本でも承認申請がされました!!!



アルツハイマー病は、
通常、健康な人の脳にもある”アミロイドβ”という物質が
短期間で脳から排出されるのですが

ストレスや睡眠不足などの複数の要因で
脳内に蓄積されてしまい、
神経細胞が脱落することで認知症が発症します。


アミロイドβの蓄積は、
なんと発症の約20年前から始まると言われています!

私の母は50代で発症したので、
もしかしたら30代から蓄積されていたのかもしれません…!


従来の薬ではできなかった、
脳内のアミロイドβの量を下げることができる作用を持つのが
「アデュカヌマブ」です。

1度では読めない舌を噛みそうな名前ですね(笑)!


対象は、
今のところ、軽度認知症(MCI)の方とされているようです。


まだ、日本では審査が始まったばかりで、
日本で使用するかどうかの 承認はおりていませんし 

降りたとしても、臨床で使えるまでは 
時間を要すると思いますが 
使用できるようになって欲しいですね!




さて、
まだまだ薬には頼れそうにないので

本日は軽度認知障害(MCI)になってしまったかも!
と思った時にするいくつかの認知症予防をお伝えしますね!



☑︎最近、物忘れが激しい。
☑︎ヒントをもらっても話していたことが、思い出せない。
☑︎思うように頭の中が整理できなくてなにかおかしいように感じる。
☑︎約束の時間や場所がわからなくなる。
☑︎何度も手帳や携帯をみて確認しないと不安になる。
☑︎同じことを何度も言っていると言われる。



このような感覚がある方が 
MCIと診断されることが多いです。

(更年期障害やうつ病、甲状腺の病気などでも 
同じような症状が出るので、気になる場合は 
かかりつけ医にご相談くださいね!)




まず、お勧めしたいのは
《料理をすること》 



料理は献立を考えることから始まり熱いものは熱く、
冷たいものは冷たくできあがるようにして
同時に食卓にあがるように作りますよね。

実はその行為は、
脳が複数を同時に処理し、
目的に合わせて遂行していくという機能を強化するにはとても良い行為なんです! 

毎日外食!毎日お惣菜!という方は 
一食は是非作ってみてくださいね♪




そして、次にお勧めしたいのが、
《コグニサイズ》です。


聞き慣れない言葉だと思いますが
cognition(認知)exercise(運動)を合わせた造語です。


コグニサイズは 
国立長寿医療研究センターが開発した運動プログラムです。

運動で体を動かしながら、
脳の活性を活発にして、認知症を予防します!


例えば、
・歩きながらしりとりをする。
パートナーやお子さんと一緒に歩く時はしりとりをしてみてくださいね!

・歩きながら簡単な計算をする。
100ー7=93
93ー7=86と
100から7を引き算していくこともおススメですよ^^

・足踏みをしながら、 
3の倍数で手をたたき 5の倍数で手を挙げる。

(15や30は手をたたきます)



できそうでできなくて
笑っちゃうこともありますが

”できそうでできない!”
”トライする!”が脳が喜びますよ~♪


もちろん、
食生活や睡眠など基本的な生活習慣が大事です。

認知症に良い食材は魚やオイル緑黄色野菜など色々紹介されていますが、
何でもバランスよく食べることが一番です^^


でも、
お勧めのオイルがあるので、また別の機会にお話しますね!


では、
また来月、お目にかかります!


コグニサイズ、トライされた方、どうだったか教えてくださいね♪

私は高齢者施設で看護師として働いていますので
本日も利用者さんと一緒にコグニサイズを楽しんできます!




R-doorオンラインサロンでは、
コラムニストやメンバーの皆さんとの
交流が出来ます。







《プロフィール》
竹内なつみ

神奈川県横浜市で育ち 
3歳上の頭の切れる姉と喧嘩することなく、ぬくぬくと甘えさせられて育つ。
人一倍元気な二人の息子のママ。
日本赤十字看護大学にて看護師・保健師の資格を取得後、
脳神経外科専門病院にて勤務。急性期病棟にて経験を積む。
その後、看護を学ぶため、大学院修士課程へ進学。
博士課程在学中、ワンオペ育児、母の介護で忙殺され、途中退学する。
ミセスコミュニティR-doorの副代表。
https://www.reservestock.jp/subscribe/113988/141473