第9話 介護費用のホントの話
おはようございます。竹内なつみです。
認知症となった母との10年の歩みと
脳神経外科専門病院で勤務した経験、保健師の知識も盛り込み、
認知症や介護に関する情報をお伝えしています。
これまでのコラム▼
第1話 いちばん縁遠い人のはずだった
第2話 怒り
第3話 手帳
第4話 敵を知る
第5話 北風と太陽
第6話 認知症の診断
第7話 認知症の予防
第8話 着地しない心の疲れ
本日は、施設や介護費用に関してお話します。
さて、皆さんは高齢者施設という存在を
一度は耳にしたことがありますか?
よく分からなくても、なんとなく”高齢者のための、
安全に老後を過ごす施設”という認識はありますでしょうか^^
”特別養護老人ホーム(特養)”や
”有料老人ホーム”が一般的な施設ですが
その他にも
・老人健康保健施設(老健)
・介護付き有料老人ホーム
・認知症型グループホーム
などがあり、おおよそ10種類ほどに分類されます。
国や民間企業など運営している機関が異なっていて、
年齢、介護度 (介護の必要をランクづけしたもの)
病状(認知症などの病の有無)など所条件や
受けることのできる介護サービスも異なります。
もちろん、施設によって雰囲気が異なりますし、
施設のハード面はもちろんスタッフなどのソフト面によって
雰囲気が様変わりします。
また、費用も大きく異なります。
国が運営している特別養護老人ホームは
所得により費用が異なりますが、約月6~15万円。
介護付き高齢者住居
(食事付バリアフリーの賃貸住宅に介護サービスを外注できる施設)は、
月10~30万円という住宅費に加えて、
介護サービスの費用が上乗せされます。
民間企業の有料老人ホームの場合は、
入居金数千万円や月額50〜70万円以上といった施設もあります!
私の母は現在は
認知症型グループホームに入所しています。
消耗品などを合わせると月30万円ほどはかかっています。
みなさん…。
「まさかそんなするなんて!」と心の中で思っていませんか!?
私もまさかこんなにお金がかかるものだとは
思ってもみませんでした〜!!
私の母は2年入所していて、
入居手付金や布団や洋服の準備等含めると
すでに800万円は使っています…!
そして、これが何年続くか分からず、介護度は上がっていくので
さらに費用はかさんでいきます!
こ、こ、こわいーー!
将来、もし75歳で施設入所して、
入所先の栄養バランスの取れた食事をとり
薬もきちんと内服できて診察などをしてもらえる環境で過ごし
もし10年過ごせるとしたなら…
15~30万円×12か月×10年=1,800~3,600万円
老後、これだけかかってきます!!
貯蓄が進んでいらっしゃらない方、
子どもの教育資金ばかり気にしていた方
老後まで考えられていなかった方
お背中あたりひんやりしてきましたか(笑)?
1人でその金額ですから、
パートナーと2人だったらもれなく2倍です!
そして今後、親のために費用と支払うとしたら?
※親の老後の貯金額を確認できたらしておくと良いですよ~!
お金、いつ貯めましょう!?
/
今です!!!
今日、この時からですよー!!!
\
私も母の介護費用を知ってからは
貯金をとても気にするようになりました。
親のために、将来の自分のために、
子どもの負担を減らしたい方がいれば
子どもにおんぶにだっことお願いするという方もいらして
それぞれ価値観は違うと思いますが、
知識を得た今から将来にできること、始めておきましょう!
施設に入所する前に
在宅の介護サービス(1.5万円/月程度)や
デイサービス
(介護度により異なりますが、母の経験ですと週3~4日で10万円/月)
があります。
1日でも健康にご自宅で過ごすことが
お財布に安寧をもたらします♡
ですが、在宅やデイサービスは、
その分、家族やパートナーの 負担が大きくなります。
とても悩ましい問題です。
次回は、「入所させるのはかわいそう?」
入所させるさせない問題や入所するタイミングなど
私の経験や考えをお伝えしますね^^
▼過去のコラムはこちら
https://rdoor-official.com/category/column/takeuchinatsumi/
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【プロフィール】
竹内なつみ
保健師資格を有する看護師。
脳神経外科専門病院、超急性期・急性期にて勤務後、
看護とは何か、患者さんの体の変調に伴う感情の変化を研究すべく、
大学院へ進学。修士課程卒業、博士課程中退。
大学院入学と共に、実母の認知症状が現れ始め、
学業、仕事、ワンオペ育児と介護に奮闘する。
現在は、看護師として勤務しつつ、
ミセスコミュニティーR-door副代表を務める。